2棟同時にシェアハウスを建築・運営するというプロジェクトが立ち上がって、早くも1ヶ月が過ぎました。この間の最重要課題は、シェアハウスの正体を暴くこと。「シェアハウスとは何だ!」です。そもそもシェアハウスの本質を理解しなければ、どんな設計や運営をしたら良いのかも分かりません。そのために費やした1ヶ月でした。
| 1ヶ月間に行ったこと
- 東京のシェアハウスを見学して状況を確認する。
- シェアハウス運営者へのヒアリングを行う。
- 大阪と東京のシェアハウスの全サイトを分析する。
- シェアハウス関連書籍の要約を行う。
| 1ヶ月後の結果
何も分からない。気持ちが良いほどに。また、凄く落ち込んだこともありました。それは、東京出張の報告書を上司に提出した時に、「つまらん!」と言われて突き返されたことです。「無駄な3日間だったなぁ」とまでも。悲しすぎる・・・。
|シェアハウスは、何をシェアするの?
苦労の甲斐もなく時間ばかりが無残に過ぎていく、そんな混沌としていた時に彼は現れました。他部署の新人H君です。彼は、僕にシンプルな質問をしてきました。
- 新人M:「シェアハウスは、何をシェアするのですか?」
- わたし:「ハァ~。そんなん、決ってるやろ!」
- わたし:「シェアする物は、キッチン、トイレ・・・ェ」
- 新人M:「どうしたのですか?」
- わたし:「なんか違うなぁ」
- 新人M:「違うのですか?」
その瞬間、1ヶ月前に上司から浴びせられた「つまらん!」の一言が頭の中を駆け巡りました。そして、理解をしました。「目に見えるもの」「数値で語れるもの」には、価値が無いということに。
|これがシェアハウスの正体?本質?
スタッフ全員でこれまでの経験を共有して、最終的に3つの言葉にまとめましました。
- シェアするのは物ではなく互いの経験。
- 異なる人との暮らしが知らなかった自分を発見できる。
- つくるのはシェアハウスではなく自分たちに似合う暮らし方。
今まで、シェアハウスという言葉が邪魔をして、「人としての本質」に辿り着けなかったようです。時間は掛かりましたが、私たちは気が付きました。自分勝手な都合のよいコンセプトは、要らないことに。また、入居者と共につくり上げて行くこと、そこにこそ私たちの目指す価値があることに。
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