【TESEN文庫 第2話】空と宙の違い

JOURNAL|TESEN

大阪シェアハウスの運営スタッフShuheiです。

シェアハウスで働く私が気ままに小説を書いております。

 

「シェアハウスってどんなところ?」「どんな暮らしがあるの?」

この小説はそんな方へ向けて書いています。

 

一緒にシェアハウスの暮らしをのぞいてみませんか?

ノンフィクションみたなフィクションです。

 

シェアハウスで起こる素敵なこと

 

感じたことを少しでも多くの人に届いたら、そして豊かな暮らしを多くの人に。

 

|前回までのお話とこれからのお話

Chapter.2 Be 自然体


 

カーテン上部から太陽の目覚ましが落ちてきた。

一瞬自分がどこにいるか分からなかった。

そうだ私引っ越したんだ。

朝一番に見る景色がいつもの景色と違う事に人は動揺する。

 

顔を洗いにいこうかとドアノブに手をかけて思った。

え。待って。

この扉を開けると他のシェアメイトがいるんだよね。

シェアハウスをするってこういう事だよね。

服は着替えた方がいいのかな。大丈夫かな。

水回りは共有エリアにしかないから、今日をスタートさせるにはそこに行くしかない。

なんでこんなことでドキドキしないといけないのと自分に軽く失望しながら今日の扉を開けた。

「おはよう〜!!!」

近代アートな寝癖とパジャマ姿に歯ブラシなシェアメイトと階段ですれ違う。

階段を登りながら洗濯籠を抱え、歯を磨いていた。

とても器用でとってもモーニングな人。

顔を洗いに行くことを躊躇していた自分が恥ずかしくなった。

うん。ここは自分の家で、気負う事なく暮らしていいんだ。

 

大きな洗面台で顔を洗う。

歯を磨く。

人の家にお邪魔してる居候感が少しだけ薄くなってきた。

 

久しぶりにゆっくりした朝。

キッチンでコーヒーを入れている人がいた。

ジャック・ジョンソンが流れている。

Be 自然体。

 

部屋に戻り椅子にでも座ってみる。

両手で抱え込むようにデスクに触れ、姿勢を正す。

電気の調光の全ての段階の明るいと暗いを試す。少し暗い少し明るいも全部。

暖房と冷房も正常に動くか確認。

設備はとりあえずばっちし。

もしかして私ええ家選んでしまったのかも。

はじめての家選び、自画自賛といったところじゃないか!

 

 

 

5km先の先生に叫んでいるような「おはようございます」が窓の外から聞こえる。

小学生の挨拶がボリューミーでかわいい。

よっぽど先生が怖いのか、先生の教え方が間違っているのか。

片足ずつシェアハウスにも、街にも溶け込み始めている。

 

空は繋がっているとか誰かが言ってたけど。

 

君も同じ空を見ているかなって誰かが歌ってたけど。

 

空と同じ読みで宙(Sora)がある。

 

宙は、

果てしない大空。

天。天地間の広がり。

空間。とき。時間。

過去・現在・未来に及ぶ無限の時間。

を意味している。

今私は空を見ながら宙にいるんだ。

空を変える事が出来ないが、宙を変えることは出来そうで。

ちっぽけな私が宙に取り残されないように。

少しずつ宙を動かす。

 

 

 

 

続く。

 

|前回までのお話とこれからのお話

続きはどうなるの?と、嬉しいお声かけをいただきました。ありがとうございます。第3話もお楽しみに!

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“【TESEN文庫 第2話】空と宙の違い” への2件のフィードバック

  1. アバター 無名の映画監督 より:

    私は、自分が一体何者で何者になりたいのか?と、今日という日も考えながら、人から笑われてしまいそうな大きすぎる夢を胸に抱き、自分はどこまでいけるのか?と、この宙に今日もがむしゃらに挑む。
    大切な人と繋がるこの空の下で。

    • Shuhei Shuhei より:

      無名の映画監督さんへ。
      あなたの夢もこの空と繋がる日が来る。
      何者になるかは心の中のリトル何者がもう知っているはず。
      その夢全力で応援させてください!
      コメントありがとうございます。

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